【スローシャッターで幻想的な表現を撮影する】
渓流や滝の写真で、水の流れが糸状や霧状になって写っている写真を、あなたも見たことがあると思います。
渓流や滝を見に行った際に、どうやったらあのような幻想的とも言える写真を写すことが出来るのかを、今回は説明したいと思います。
まず、撮影に行くに際しての持ち物ですが、カメラやレンズだけでは残念ながらあのような水の流れ写真は撮ることはできません。
と言っても必須の物が数点あるだけですので、ご安心を。
【カメラやレンズの他に必要な持ち物】
①三脚
②レリーズ
③フィルター(PL、ND)
④タオル
⑤長靴(川の中から撮る場合)
最初の三点が必須のものです。それぞれ簡単に説明します。
①三脚
スローシャッターを切る必要がある為、三脚が必要です。カメラ手持ちでの限界(一般的に1/15秒)は遥かに超えますので、どうしても三脚は必須となります。
使用するカメラとレンズの重さをゆらゆらせずにしっかりと支えることが出来るものを選びましょう。
②レリーズ
スローシャッター時はカメラブレが致命的になります。指でシャッターを押す際に結構グッと押すと、意外とカメラはブレています。
また、一眼レフの場合は、シャッター作動時に、構造上ミラーがカメラ内で上下する為、このショックがカメラをブラすことになります。
要は、そっとシャッターを押すためのレリーズがあった方が良いということになります。もちろん、一眼レフの場合はミラーアップをしての撮影がよりベターです。
③フィルター(PL、ND)
日中や明るい場所での撮影の場合、シャッター速度を遅くしようと思っても、絞りの限界から思ったように遅くできないことがあります。
これ以上光量を絞りたくても絞り値が限界の場合、それに見合ったシャッタースピードが限界なので、思ったシャッタースピードにはできないわけです。
そんな時は、ND(減光)フィルターの登場です。解り易く言えば、サングラス機能です。
レンズの前にこのNDフィルターを装着すると、レンズに入ってくる光を暗くすることが出来るので、シャッタースピードを遅くすることが可能になります。ND8かND16あたりのフィルターを選びましょう。
また、PLフィルターは濡れた河原の石や渓流の水の反射を取り除くことが出来ますので、よりしっとりとした印象の写真になります。
ちなみに、通常はどちらかを装着するのですが、2枚とも装着したいという場面があるかも知れません。そういう時の為に、これらのフィルターは薄型の物を買っておくと良いです。
薄型の物でないと2枚装着した際に、写した写真の四隅がケラレる(黒く欠ける)ことになりますので。
【撮影手順】
1.構図やアングルを決める
2.撮影立ち位置を決める
3.三脚を立ててカメラをセットする(レリーズも)
4.カメラをシャッター速度優先モードにする
5.シャッター速度を1/4秒~3秒程度で設定する
6.フレームの一番見せたい部分にピントを合わせる
7.そっとシャッターを切る(レリーズを押す)
これらの設定で撮影すると、水の流れを表現することができます。シャッタースピードを低速にすると、水の流れが良い意味でブレて、絹のような糸状、さらに霧のようなふんわりした状態で写ります。
最良な状態に仕上げるには、水が白飛び(明るすぎて真っ白になっている)していないか、写真自体がブレていないか等をチェックしながら、何度か撮影して見て微調整をしてください。
あなたもこれらの手順とポイントを押さえて、渓流や滝を見た時の感動を写真に収めて見ましょう。
是非チャレンジしてみてください!