【鮮やかな紅葉を写し撮るにはどうしたらいいの?】
秋が深まるにつれて、だんだんと木々が赤や黄色に色づき、空気も澄んできて、気持ちの良い季節になってくると、山や公園、神社仏閣など紅葉の名所に出掛けて行くと思います。そして目の保養をしつつ、
「わぁー綺麗!感動するぐらい鮮やかなこの紅葉を写真に収めたい!」
と、思った事があなたにも絶対あるはずです。
今回は、目の前の鮮やかな感動を写真に収める5つのポイントを説明したいと思います。
【1.斜光を狙おう】
鮮やかな紅葉をドラマチックに狙うなら、順光(被写体正面からの光線状態)や逆光(被写体背面からの光線状態)よりも、斜光(被写体正面斜めからの光線状態)やサイド光(被写体横からの光線状態)の方がより綺麗に仕上がります。
順光は色ははっきり出ますが、影が出にくくのっぺりした感じに仕上がるため、広めの風景を写すには適しません。
適度に影が出来て立体感が増し、色もちゃんと鮮やかに出る斜光やサイド光で撮影できる時間帯や撮影者の立ち位置を探しましょう。
【2.PLフィルター】
紅葉撮影での必需品と言えばやはりPLフィルターでしょう。
被写体の表面反射をフィルター効果によって取り除いてくれるため、より鮮明な赤やオレンジ、黄色を表現でき、晴天時の青空もより青くしてくれます。
もうこれだけで、ドラマチックな色を手に入れられますよ。
PLフィルターについてはこちらの記事内でも説明しているので、ご参照ください。
【3.時間帯】
紅葉に限らず屋外の風景撮影は早朝が適しています。その理由は、
晴れた朝は雲がほとんどない為、澄んだ青空バックで紅葉を撮影できます。
また、朝は太陽の位置が低く、斜光やサイド光である為、自然にドラマチックな絵になってくれます。
順光やほぼ上からの光線状態になる昼間は、実はあまりドラマチックな絵にはなりづらい時間帯です。その代わり、しっかりと光が当たって鮮やかさは出るため、紅葉をアップで撮影したり、みんなで記念写真を撮ったりするのが良いのではないでしょうか。
あと、木の下に入り上を見上げて見ましょう。紅葉を透けて来る透過光を利用してのファンタジックな絵も狙えますよ。
晴れた日の夕方は、夕陽の赤みがプラスされ、赤やオレンジ系の紅葉撮影のクライマックス的時間帯になります。紅葉の鮮やかさが「5割増し」ぐらいに感じられる「黄金の時間帯」なので、
ぜひこの時間帯で ”感動に浸りながら” 撮影しましょう!
【4.ホワイトバランス】
ホワイトバランスは晴天時は「晴天モード」、曇りの時は「曇りモード」にすることで色かぶりのない鮮明な色に仕上がります。また、彩度を上げてみたり、コントラストを強めにしてみたりと、撮ったその場で仕上がりをモニター確認しながら、調整してみましょう。ただし、彩度の上げ過ぎやコントラストの付け過ぎは不自然な絵になりますので、やり過ぎには注意しましょう。
【5.曇りの時や雨天時は】
紅葉撮影は、やっぱり晴天で雲の少ない日がベストです。
と言っても仕事が休みの日と、お天気がベストな日が一致するという幸運に恵まれないこともしばしばですから、そんな時は気持ちを切り替えて、曇りなら曇りの日の撮り方をしましょう。
ポイントは、どんよりした白い空を極力フレームに入れないことです。
単純に、見上げた空を背景にする構図はきっぱりあきらめ、空をカットする高さでフレーミングして撮影します。
晴天時より柔らかな光を生かして紅葉だけでフレーミングしたり、葉のアップなどを狙いましょう。
また、足元の落ち葉に着目した絵作りなども、しっとりとした深みのある色を引き出せるのでねらい目です。
この時もPLフィルターを併用することで、濡れた葉のテカリを取り除いて、より深い色を引き出すことが可能です。
あなたもこれらのポイントを押さえて、紅葉を見た時の感動を写真に収めて
見ましょう。
是非チャレンジしてみてください!