【キラキラに撮るテクニックはこれ!】
前回までイルミネーションをキラキラに撮影するための<準備編><設定編>を説明してきました。今回は第3回として、撮影する際の具体的「テクニック」を説明したいと思います。
シリーズ記事<準備編><設定編>はこちらからご参照ください。
【イルミネーションの撮影方法<テクニック編>】
冬が近づき、寒くなってくると夜の街がクリスマスに向けてどんどんキラキラしてきますね。たくさんのイルミネーションが街を彩り、家族連れや恋人たちがワクワクした笑顔で写真を撮っている光景が多く見られます。
こんな綺麗なイルミネーションを写真に残したい‼と、きっとあなたも思うに違いありません。
というか、自然にスマホを向けてシャッターを押してしまいますよね!
今どきの高機能なスマホでも撮影はもちろんできますが、自分が感じた印象の通りに撮影する
のは結構難しいものです。
スマホで撮るだけではもったいない!しっかり一眼レフやミラーレスカメラで美しく撮影しましょう。
今回は、テクニック編としてイルミネーションをどのように映像表現して撮影していくかを
具体例を挙げて説明していきます。
撮影までの準備や設定については前回までの<準備編>や<設定編>で確認してください。
<目次>
【基本の設定をおさらい】
<設定編>で説明しましたが、以下のカメラのお奨め設定を確認しておきましょう。
絞り優先モード + 中央重点測光 + 露出補正(+1)
まずはこの設定をして撮影を始めてみることをお奨めします。
【玉ボケを作ってキラキラに】
まずはこれ!玉ボケテクニック。
絞りを開放に設定して撮影します。ピントを合わせた部分以外の背景や前景に写る玉ボケといわれる丸いボケは、光源のひとつひとつが丸くピントがボケたものですが、これぞイルミネーション!と感じるとってもキラキラで幻想的な写真になります。
この玉ボケは絞り開放ならどんなレンズでもなりますが、大口径レンズでより作りやすくなります。
また、わざとピントをずらして玉ボケだけの写真にするというテクニックもあります。使い過ぎは何のイルミネーションか全くわからなくなるという失敗の元なんですが、あえて分からなくなっても良いので、そのキラキラ部分だけで勝負するという考え方も有りですね。
【フィルター効果でもっとキラキラに】
そしてフィルターテクニック。イルミネーションをよりキラキラに撮るには、フィルターを使った効果を加えて見ましょう。
クロスフィルターやソフトフィルターと呼ばれるフィルターを使用することで、キラキラ感や幻想的な感じを高めることができます。
フィルターは、各メーカーによって効果の効き具合が多少違いますので、購入するときは好みの効果になるかどうかメーカーサイトの撮影サンプルや商品説明を確認してください。
クロスフィルターは4X(クロス)~8Xまであるので、好みによって選択してください。4Xは光源から4本の線が出る効果という意味です。8Xなら8本線が出ます。
コツは光源がそれほどうるさくない場合は8X等を使用し、光源が密集して多い場合はうるさくならない4X~6Xを使うのが良いと思います。
また、ソフトフィルターを使用すると、全体的に霧がかかったようなフワッとした幻想的な写真になります。これもメーカーや種類によって効果が違うので、購入するときは好みの効果になるかどうかメーカーサイトの撮影サンプルや商品説明を確認してください。
【二重露光でキラキラふわっと】
フィルム時代からあるテクニックで、2枚の写真を重ねるテクニックである多重露出も、イルミネーションを美しく見せる手法です。
シャッターモードで多重露出を設定し、2回シャッターを押して合成します。
この際、1枚目はピントが合った写真にして、2枚目はピントを外したボワッとした写真にします。カメラ側で自動的にこの2枚を1枚に合成してくれて、二重露光写真の出来上がりです。
2枚目のピントの外し方は、少しだけ外したり大きく外したりしてみて、効果の違いを確認して、あなたの好みの写真に仕上げてください。
注意するのは、原則同じ位置から撮影するという事です。でないと、上手くフワッとしたボケの中にピントの合った光源が来ないので、不自然な写真になります。
玉ボケの中にピントの合った光源が見えるファンタジックな効果が出ます。
【フリッカー現象に注意!】
最近のイルミネーションは白熱球ではなく、LED光源になってきています。
ですから、写真に撮ると<設定編>で説明した「フリッカー現象」が起きやすくなっています。撮影した写真をモニターで確認した際に、イルミネーションに暗い部分があれば、フリッカー現象が起こっていると思われます。
これに対処するには、シャッタースピードが1/60秒以上にならないようにすればOKです。
イルミネーションは結構明るいので、絞り開放にするとシャッタースピードを速くする必要がありますが、シャッタースピードを上げるとフリッカー現象が起きやすくなるため、絞りをF5.6やF8ぐらいまで絞るか、ISO感度を50~100に落とすか、あるいは極端な場合NDフィルターを使用するなどして調整してみましょう。
是非チャレンジしてみてください!